はじめに
「平日は忙しくて寝不足、休日に寝だめでリセット」
そんな生活を送っていませんか?
実は寝だめでは体内時計の乱れを完全にリセットすることはできず、かえって月曜日の朝がつらくなる原因にもなります。
なぜ寝だめがダメなのか
寝不足をまとめて解消しようとすると、休日の起床時刻が大きく遅れがちになります。
すると体内時計がずれてしまい、平日の生活リズムに戻すのが難しくなります。
このズレがいわゆる 「ソーシャルジェットラグ」 で、月曜の朝に強い眠気やだるさを感じる一因になります。
さらに近年の研究では、このソーシャルジェットラグが続くと、生活習慣病や気分の不調につながるリスクがあることもわかってきています。
研究で示されていること
- Wittmannら(2006, Chronobiol Int)の研究では、平日と休日の起床時刻に差がある「ソーシャルジェットラグ」が、眠気や集中力低下などの不調と関連していることが示されています。
- 米国の研究(Depner CM, et al. Curr Biol. 2019)では、平日の睡眠不足を週末に補っても、体内時計の乱れや代謝リズムへの悪影響を防ぐことはできないと報告されています。
- 厚生労働省『健康づくりのための睡眠ガイド2023』では、「平日と休日の睡眠・起床時刻の差をできるだけ小さくする」 ことが推奨されています。
今日からできる!睡眠リズムを整える3つの工夫
休日も平日と同じ時間に起きる
少なくとも2時間以上の差が出ないように意識しましょう。
朝の光を浴びて体内時計をリセットする
カーテンを開けて自然光を浴びる、または外に出るのが効果的です。
夜の就寝時間を毎日一定にする
「眠くなってから寝る」よりも、「決まった時間にベッドに入る」を習慣化しましょう。
まとめ
- 寝だめでは睡眠不足を完全には解消できない
- 平日と休日で睡眠リズムが大きくズレると「ソーシャルジェットラグ」の原因になる
- 「休日も平日と近い時間に起きる」+「朝の光」+「毎日同じ就寝時間」がリズムづくりのポイント

寝だめより“毎日のリズム”が大事!月曜の朝をラクにしたいなら、休日の起きる時間を守ろうね!
参考文献
- Wittmann M, et al. Social jetlag: misalignment of biological and social time. Chronobiol Int. 2006.
- Depner CM, et al. Ad libitum weekend recovery sleep fails to prevent metabolic dysregulation during a repeating pattern of insufficient sleep and weekend recovery sleep. Curr Biol. 2019.
- 厚生労働省. 健康づくりのための睡眠ガイド2023.


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