はじめに
午後になると「集中力が続かない」「眠くて効率が落ちる」と感じることはありませんか?
そんなときに役立つのが 昼寝(パワーナップ) です。
研究やガイドラインでも、短時間の昼寝が午後のパフォーマンスを改善する効果が示されています。
なぜ昼寝がいいのか?
昼寝には、脳と体をリフレッシュし、午後のパフォーマンスを回復させる効果があります。
特に「短時間でとること」が大切で、眠気を取りながら夜の睡眠にも悪影響を与えにくい方法として推奨されています。
研究で示されている影響
- アメリカの研究では、 昼寝をすると学習内容の記憶が定着しやすくなり、一晩眠った場合と同じくらいの学習効果が得られることが示されています。
- 日本の研究では、 短時間(20分)の昼寝をとった人は眠気が軽減し、作業効率やパフォーマンスが改善することが確認されています。ただし、長時間(60分)の昼寝をすると逆に寝起き直後のパフォーマンスが低下することも報告されており、「短時間」が重要であることがわかります。
- アメリカで学会発表された研究では、「カフェイン+昼寝(cafnap)」の組み合わせが注目されています。カフェインを飲んだあとに20分程度の短い昼寝を取ると、単独(カフェイン、昼寝どちらかのみ)よりも覚醒効果が高まり、眠気の改善に有効であると報告されています。
- 厚生労働省の睡眠ガイドラインでは、 午後の眠気対策として短時間(20分程度)の昼寝が推奨されています。短時間であれば効率アップに有効ですが、長時間や遅い時間の昼寝は、夜の睡眠に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
今日からできる!昼寝の3つの工夫
昼寝は15〜20分以内、昼食後~15時までにする
→長く寝すぎる、遅い時間に寝ると夜の睡眠に影響したり、寝起きにぼんやりしてしまうので注意。
昼寝の前にカフェインを取り入れる
→ 「カフェインナップ」と呼ばれ、20分の昼寝+コーヒーで覚醒効果が高まる。
横になれなくても大丈夫
→デスクにうつ伏せや椅子にもたれての仮眠でも効果あり。

昼寝は“短時間”がカギ!午後の眠気をリセットして、午後の勉強や仕事をもっと快適にしよう!
まとめ
- 昼寝には「記憶の定着」「眠気軽減」「パフォーマンス改善」の効果がある
- 長時間寝ると逆効果になるため 15〜20分以内が理想
- カフェインナップや机での仮眠でも十分効果的
参考文献
- Mednick SC, et al. Sleep-dependent learning: a nap is as good as a night. Nature Neurosci. 2003.
- Hayashi M, et al. A short nap breaks sleep inertia. Sleep. 2003.
- Gray DM, et al. Combining Caffeine and a Nap to Improve Alertness. Sleep. 2019 (Supplement).
- 厚生労働省. 健康づくりのための睡眠ガイド2023.


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